ファミリーでの鑑賞に最適な『仔鹿物語』の上映会を企画してみませんか

今回は、家族みんなで鑑賞していただくのに最適な映画『仔鹿物語』を紹介したいと思います。少年と仔鹿との交流、少年の葛藤と成長、そして家族愛を描いたこの映画は、子どもの豊かな心を育むことに大きく貢献してくれることでしょう。ファミリー映画ながらも、ピューリッツァー賞を受賞したマージョリー・キナン・ローリングスの原作をもとに脚色されています。大人が鑑賞しても十分に見応えのある名作です。アカデミー賞では実に8部門にノミネートされ美術賞と撮影賞と特別賞の三部門受賞に輝いております。

南北戦争後のフロリダを舞台に豊かな自然に囲まれながら暮らす父、母、一人息子のジョディの一家の物語です。熊によって家畜が襲われるなど大自然の生活は決して容易なものではありません。ガラガラヘビに襲われたジョディは、父が仕留めたメスの鹿の肝臓を使い一命を取り留めましたが、孤児となった仔鹿が残されていたことに気がつきます。ジョディは家族の反対を受けながらもその仔鹿を飼おうとします。しかし野生の本性をもつ仔鹿は、次第に家族の生活の障害となっていきます。少年は決断を迫られていくことになります。

何と言っても仔鹿の可愛い姿はこの映画の大きな魅力です。撮影では成長にあわせて5匹の仔鹿を使いましたが、最初に登場する一番小さい仔鹿は、生後3日で森林火災から奇跡的に救出された仔鹿だったそうです。その他、たくさんの動物たちがスクリーンに現れますが、10か月にわたる長期の撮影期間において、訓練された鹿や犬などの動物は32頭にも及びます。その他の撮影に使われた動物は、鹿126頭、アメリカクロクマ9頭、犬37頭、野鳥53羽、ノスリ17羽、フクロウ1羽、ニワトリ83羽、豚36頭、ガラガラヘビ8匹、リス18匹、馬4頭、アライグマ17匹が含まれています。生き物の総数は441匹にも上ります。

原作者のマージョリー・キナン・ローリングスが選定したロケ地は、フロリダの自然公園内の森林。長い時間をかけてカメラに収められた雄大で美しい自然の光景は胸を打つことでしょう。

出演は、『ローマの休日』でおなじみのグレゴリー・ペック。ヒッチコックの映画に続いて出演したこの映画で、父親役を演じたペックは演技の幅を広げ大スターへの道を進みました。金髪と青く透き通る瞳の無垢な少年を演じたのは、クロード・ジャーマン・Jr.。当時大変に脚光を浴び、アカデミー特別賞を獲得したにも関わらず、残念ながらその後数作の映画に出演したものの大スターにはなれず早い時期に俳優業から引退しました。くしくも今年2025年1月に90歳で亡くなられていますが、あの少年の純粋な輝きは、永遠の少年像として映画史に刻まれ続けることになるでしょう。

●上映会のご提案

命の尊さ、愛情を傾けることとその責任感、家族の絆をテーマにしたこの映画を多くの子どもたちや家族の方々に観ていただきたいと考えます。当Bunkidoでは本作の日本語吹替版と日本語字幕版をご用意しております。上映権の料金については、お問い合わせフォームよりご連絡ください。無理のない上映権料をご案内いたします。まずはお気軽にお問い合わせください。