上映会の手順

上映会の開催する手順はとても簡単です。ただ初めての場合は、何かと迷う部分も多いかもしれません。皆さまが滞りなく自主上映会が開催できるように、ここでは上映会の手順を順を追って詳しく説明していきたいと思います。

1.上映会の趣旨(ゴール)を設定する。

個人で開催する場合も団体で開催する場合も、上映会がなぜ主催者にとって必要なのか、何を目的にしているのかを明確にしましょう。自分の共感した映画を多くの人に知ってもらいたいということを目的にしている方もいるでしょう。上映会を通じて小さなコミュニティを形成したいと考える方もいます。またカフェの経営者などの場合、定期的な上映会で固定客を増やしたりカフェに付加価値をつけたいということを考える方もいるかもしれません。何のために上映会をするのか、とても当たり前のことではありますが、明文化することが重要です。このようにゴール設定することによって、自身の動機づけにもつながりますし、仲間やスタッフと共有することにより準備の進行をスムーズにすることにもつながっていきます。

2.上映する映画を決める。

最初に上映したいと思う映画を決めましょう。過去に見て感動したり共感を覚えたりした映画を選定しても良いですし、主催者自身が観たいと思う映画を選定しても良いでしょう。まずは自分たちで決めた上映会の趣旨にあった映画を選定することが肝要です。作品や開催場所の選定によっても料金が変わりますので、企画段階で事前に料金がいくらかかるのか、コンテンツの保有者に確認をとっておきましょう。

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3.スタッフや仲間を募る

一人だけで進行するよりも、できれば仲間を増やしてチームで進めることをお勧めします。一人の場合ですと、対応することも多いため、思うように進行できない場合が考えられます。また相談する相手がいないために進行途中で挫折してしまうことにもつながりかねません。慣れるまでは仲間を募り、チームで対応することが望ましいかと思います。

4.上映場所の選定を行う

上映可能な場所は様々あります。公民館や地域のホール、イベントホールなどを借りることも可能ですし、カフェやレストランの許可を得て上映することも可能です。当然費用がかかりますので、集客できる想定数を鑑みながら、開催場所を選定しましょう。

5.機材をレンタルする

上映するには機材が必要です。上映日のトラブルを回避するうえでも慎重を期す必要があります。DVDを再生する機材やプロジェクションする機材とスクリーン、さらに音を流す機材が必要になります。箇条書きにすると以下のようになります。それぞれレンタル業者から借りることが可能です。会場によっては備え付けられている場合もありますので事前に確認しましょう。

・DVD再生機
・プロジェクター
・スクリーン
・スピーカー

6.宣伝素材や集客方法を検討する

上映会を成功できるかはきちんと集客できるかにかかっています。まずは告知用のチラシやポスターを用意するべきかを検討します。また集客するには、どのような媒体を使うのか、広告を打つべきなのか、ホームページをつくるべきなのかも検討し予算を算出しましょう。

7.収支を計算し入場料(鑑賞料)を決定する

上映にかかる費用の総額を計算します。コンテンツの上映料金、会場の費用、機材のレンタル代、宣伝に関わるコスト(チラシの製造コストや広告料金など)、またアルバイト代などが必要な場合は人件費など、それぞれのコストを算出し、その総計額を計算します。このコストの総計をもとに集客目標数で割ってみましょう。それにより一人当たりの入場料が算出できます。

当然ながら入場料の高低は、集客の困難さと相関しますので、あまり高い入場料では集客が実現しない可能性が高まります。多くの実績から想定すると800円から1,500円あたり、または座談会や公演の付与を想定した場合でもプラス500円ぐらいの2,000円あたりまでが妥当なラインのように考えられます。この適正価格に収まらない場合は、再検討する必要があります。もう少し安価な上映場所を探したり、広告費用や宣材の作成コストなどを見直したりするなど、コストの総計額を低減する方法を模索しましょう。最初は集客数の想定も経験がないために適切なのかどうかが判断しづらいかもしれません。初めての場合は無理のない規模からスタートすることが肝要だと思われます。

8.開催日を決め広告宣伝活動を行う

入場料が決定したら開催日を決めます。上映会の告知と認知の徹底にはある程度の期間が必要ですので、最初のうちは事を進めることを急がず、じっくり告知活動ができる期間を設けることが重要です。どのように告知していくかにもよりますが、2、3ヶ月の猶予はとっていたほうがよいでしょう。その後、実際の広告や宣伝の活動を行います。まずは地道に知り合いや仲間たちを通じて集客を行うことが肝要です。確実に来てくれる人たちを計算できるようにしておきましょう。また友人や仲間を通じて口コミで広げてもらうことも、地道ですが効果の高い方法です。友人や仲間たちのLINEを通じたプロモーションも効果的です。それに合わせてカフェやレストランなどにチラシを置いてもらったりポスターを貼ってもらえないかをお願いしたりしていきます。またソーシャルネットワークを使ったプロモーションを行うのも広く集客するのにはとても有効なアプローチですので取り入れることをお勧めします。Twitterやinstagram、facebookなどを有効に使ってみましょう。またGoogleで検索する人も多いと思われますので余裕があれば1ページだけでよいのでホームページをつくったりFacebookに公式ページを用意するようにしましょう。

9.事前準備

大きなトラブルを抱えないようにするために、事前にしっかり上映できるかを確認しておきましょう。まず送られてきたDVDがレンタルした機材でしっかり映写できるかどうかの確認を取ります。機材を常備した会場を借りる場合は、事前に確認をとるか、当日早めに確認を取らせてもらうようにしましょう。きっちりスクリーン上に映写できているかの確認だけでなく、音のボリュームについてもしっかりと確認、調整することが求められます。

10.当日の開催

来場いただいた方への挨拶を行います。丁寧にお礼を述べるとともに今回の上映会の趣旨や作品の選定についての思いを語り、これから鑑賞する来場者の興味を喚起しましょう。また上映後、座談会や講演などを催すようなアプローチも、来場者の満足度を高めることにつながります。またアンケートを取ることを忘れずに。次回の上映会の貴重な参考資料になります。

感動した映画をみんなと共有したい!文化を発信したい!その思いは簡単に成就することができます。この機会にぜひ上映会を企画してみましょう。

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