マリリン・モンローの『帰らざる河』やオードリー・ヘプバーンの『麗しのサブリナ』、フェデリコ・フェリーニ監督の『道』など、1954年制作の著名な洋画作品が文輝堂のラインナップに追加となりました。いずれもパブリックドメインの作品で、日本語吹替版、日本語字幕・英語字幕付きのDVDソフトとして発売いたしました。またいずれの作品も上映会の対象となります。自主上映会や老人ホーム、介護施設などの上映が可能ですので、ぜひこの機会にご検討いただければと思います。日本語吹替版を新たに用意、さらに日本語字幕や英語字幕への切り替えも可能ですので、上映会の用途に合わせて自由に上映が可能となります。上映権料については、上映会などでの規模、客数により異なりますので、恐れ入りますが、「お問い合わせ」ページからご連絡をいただければと存じます。
今回発売となりました5作品は、以下のとおりとなります。
『帰らざる河』(1954年 米国)
マリリン・モンローが出演した唯一の西部劇です。劇中では有名な主題歌をはじめ、モンローによる多くの歌声が堪能できます。またTシャツにジーンズのラフな姿から踊り子のドレス姿にいたるまで、ウェストの絞れたモンローの美しい肢体が堪能できるところも見どころです。モンローのお相手は、『史上最大の作戦』や『ザ・ヤクザ』でお馴染みの名優ロバート・ミッチャム。監督は、『悲しみよ、こんにちは』のオットー・プレミンジャー。
『道』(1954年 イタリア)
『甘い生活』や『魂のジュリエッタ』など、多くの名作を世に送り込んだイタリアの巨匠フェデリコ・フェリーニの傑作。天使のように無垢で純真、でもぶきっちょな生き方しかできないジェルソミーナ(フェリーニの妻ジュリエッタ・マシーナが演じています)と粗暴かつ無情な大道芸人ザンパノ(『その男ゾルバ』などで有名なアンソニー・クインが演じています)によるロードムービー。日本をはじめイタリア、フランス、米国など世界中で大ヒットとなり、ヴェネチア映画祭銀獅子賞からアカデミー賞外国映画賞に至るまで多くの賞を獲得しました。フェリーニは、この映画で一挙に世界が注視する映画作家へとなりました。巨匠フェリーニの描く、楽しくも悲哀に充ちた魂の神話。唯一無二の傑作です。
『麗しのサブリナ』(1954年 米国)
初の主演作『ローマの休日』で大成功を納め、いきなりアカデミー主演女優賞を獲得し世間をあっと言わせたヘップバーンが、次に出演した映画がこの『麗しのサブリナ』。軽妙な語り口で多くの名作を世に送り出した名匠ビリー・ワイルダーと組んだ、ロマンティック・コメディです。ヘップバーンのお相手役は、ハンフリー・ボガートとウィリアム・ホールデンという豪華二大スター。前作の王女役から一転、大富豪のお抱え運転手の娘役という真逆のキャラクターを見事に演じました。ジバンシーの様々な衣装を華麗に着こなすヘップバーンの可憐な姿も見どころです。
『現金に手を出すな』(1954年 フランス)
ジャン・ギャバンの代表作のひとつ。ハリウッドで戦後人気を博したフィルム・ノワールに倣って制作された最初のフランス版フィルム・ノワールであり、米国版とまた一味違う格調の高くロマンチックなギャング映画は、その後のフランス映画に大きな潮流を生み出すことにつながりました。敵役は、元プロレスラーでこれが映画初出演となったリノ・ヴァンチェラ。大女優になる前のうら若きジャンヌ・モローの姿が拝めるのも楽しみのひとつです。監督は、軽妙洒脱なストーリーテーラーとして名作をいくつも手がけたフランスの名匠ジャン・ベッケル。ベッケルの唯一のギャング映画でもあります。テーマソングの「グリスビーのブルース」は日本でも大ヒットしました。
『波止場』(1954年 米国)
アカデミー賞8部門に輝く骨太のヒューマンドラマ。マフィアを相手にひとり孤立無援で戦う波止場の若い労働者の葛藤と孤独を描いた傑作です。演劇界でも活躍していた実力派のマーロン・ブランドの面目躍如たるスリリングな演技は。アカデミー主演男優賞受賞獲得へとつながりました。監督は、『エデンの東』(ジェームス・ディーン主演)や『欲望という名の電車』(マーロン・ブランド主演)を撮った巨匠エリア・カザン。ブランドとタッグを組むのはこれが3回目となります。音楽はクラシック界の巨匠レナード・バーンスタイン。彼が映画用にスコアを書いた唯一の作品でもあります。
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