【映画への情熱を地域文化活動に結び付けませんか? PART①】 個人でリスクを負わない、「公民館共催」から始める新しい上映会のカタチ


◆あなたの映画愛を眠らせるのはもったいない!

大好きな映画をみんなに紹介したい、地域の人々が集まれるアットホームな映画鑑賞会を開きたい、映画館が消えていくなかで映画文化を地域に根付かせたい、そんな映画愛に溢れた動機をもつ方は少なくないでしょう。しかしいざ企画しようと思うとコスト面の負荷が大きくのしかかってきてしまいます。上映権の費用はもちろんのこと、会場費、チラシの製作や印刷代など様々な費用が積み重なります。そのためカフェなどの小さな会場で上映権料をリクープするのはなかなかに大変です。そこで今回は個人がリスクを負おうことなく、映画の情熱を地域活文化活動に結びつける、とっておきの方法をご紹介したいと思います。

◆「公民館や公共施設との共催」でリスクをゼロにする


意外と知られていないことですが、地域の公民館や公共施設では地域住民が集まる文化イベントの企画を募集しているケースが多くあります。企画が認められれば、公民館や公共施設との共催というカタチになり、あなたは金銭面などに対する心配から解放されます。それだけでなく上映場所の確保の必要性もなく広報活動に頭を悩ますことがなくなるといった大きなメリットが期待できます。

メリット① 予算が確保できる
企画が通れば、施設の事業予算から上映権料が直接支払われることになります。

メリット②会場費が無料になる
自身で会場を押さえたり費用を工面する必要はありません。公共の共同事業となるため、会議室やホールを無料で使用することが可能になります。

メリット③集客が期待できる
役所の広報パンフレットやホームページのイベント情報に掲載されるためコストをかけずに集客が可能になります。

●公民館共催を成功せせるアクションプラン


ステップ①AIやネット検索を活用し制度の有無を確認する

まずは地元の自治体が市民公募の活動を行っているかを確認します。多くの自治体では、年に数回、市民から企画の公募を設けています。そうしたシステムがあるか、また相談口はどこになるのかも確認します。ネットで検索しても該当する情報に辿りづらい場合もあるので、AIに質問してみるのも良いでしょう。地元の公民館などの施設と共催で、『市民企画講座』や『協働事業』のような制度がないか、また相談すべき窓口の部署名などを確認します。

ステップ②企画を練る

企画の最終ゴールは、あくまで地域文化の振興に寄与すること、または市民生活を豊かにさせることであること忘れてはいけません。最終ゴールへの結びつきが弱ければ予算化は難しく企画は通らないでしょう。自身の映画上映会の企画がどのようにこの最終ゴールに叶うのかをしっかり考えておく必要あります。上映作品の選定や付随するイベントなどについても最終ゴールを意識する必要があります。
映画上映は一回限りでも構いませんが、テーマを持って複数回を予定したほうが公民館や公共施設では喜ばれます。また合わせて現実的にどれくらいの予算がかかるのかを事前に見積もりなどをとっておくことも必要です。会場費は必要ないですが、映画の上演権料や講師を頼むのであれば講師代の費用も確認しましょう。

ステップ③A4一枚のシンプルな企画書を用意する

窓口へ相談に行く前に、ステップ②で考えた企画内容を企画書に落としましょう。

・イベント名

企画したイベント名を記載しましょう。
「シニアのためのハリウッド名画上映会とお茶会(全6回上映)」
「第一回受賞作から辿るアカデミー作品賞上映会(全6回上映)」

・目的

映画上映会を通じて地域文化振興または地域市民の生活を豊かにすることを目的として謳います。

・対象者

シニアや児童、または一般人など対象者を記載します。

・企画詳細

企画の詳細を記載します。映画の内容や選定の意図などを明記します。また上映後のお茶会などイベントを用意する場合はその内容も記載します。
さらにタイムスケジュールがどのようになるかも記載が必要です。

・概算予算

映画の上映権料をはじめ司会者を別途用意した場合のギャランティ、チラシの製作費、お茶会の費用など、かかる費用の見積もりを事前に取っておおよその予算として企画書に明記します。

ステップ④公民館などの担当者と接見する

事前に打ち合わせをしたい旨を電話で相談し面会の日時を決めます。アポなしの訪問は担当者に負担をかけるため、印象を悪くしかねないのでお勧めできません。面会ではステップ③でつくった企画書を持参しその内容を説明していきます。この担当者との面会時点ですぐに採用となることはないので、まずは検討いただくことをゴールとします。

またこちら側の説明に終始せず先方側の意見についてもメモをとることが求められます。実際話してみるとこちらの企画が先方のニーズを汲めていない場合も考えられます。そうした際は再提出しないと検討に乗らないことになるため、先方側の意見や発言にしっかり耳を傾けることが重要です。最悪、この時点で断られるということもありえます。その際はリベンジを考え、どのような企画であれば通るのか、逆に担当者を味方につけるように相談を投げかけるとよいでしょう。断られてもせっかくの接見の場を無駄にせず、再提出の企画書のクオリティアップにつなげることが重要です。

最初の電話のテンプレです。
「お忙しいところ恐れ入ります。〇〇(地域名など)に住んでおります〇〇と申します。公民館の『市民企画講座(または協働事業)』の制度を利用して、地域向けの映画上映会を企画したいと考えております。一度、企画書をお持ちしてご相談に伺いたいのですが、担当の方(社会教育指導員など)にお繋ぎいただけますでしょうか?」

ステップ⑤担当者と企画をブラッシュアップする

企画書提出後、後日先方から前向きに進めたいと連絡がはいれば、次のステップに進んだことになります。二回目の接見は、企画書のブラッシュアップに相当します。現場を熟知している担当者からいくつか企画の見直しを相談される可能性があります。たとえば高齢者向けの企画であれば開催時間は午前のほうが、人が集まりやすいなどの意見が示されます。そうした声に柔軟に対応しましょう。また共催となるため役割分担の線引きの確認もあると思われます。基本行政側(公民館側)は、会場の提供、スクリーンや音響機材の準備、予算(上映権料など)の支払い手続き、公式広報などを担当、主催者(あなた)の担当は、当日の司会進行、映画の選定・解説、受付や案内のお手伝いが考えられます。もしお茶会を設置するのであれば、その準備と片づけも含まれるでしょう。

またお金のルールの最終確認も行われるはずです。公民館との共催であれば、「営利目的(入場料をとって利益を出すこと)」が厳しく禁止されるためです。お茶などもあくまでも実費扱いになります。

ステップ⑥採用決定、上映会を「開催・運営」する

企画が正式に採用されたら、本番に向けた準備と当日の運用に臨みます。

・業務用上映ライセンスの正式発注

採用の連絡が入ったら、配給会社や代理店に正式に発注を行います。あくまでも発注までです。支払いは基本、行政側から行われます。

・集客の要、広報活動をサポートする

行政側が対応してくれる可能性のある広報媒体は次の通りです。

・自治体が発行する「定期広報紙」へのイベント掲載
・公民館などの施設の公式ホームページやSNSでの告知
・館内へのポスター掲示や、チラシの配架
・地域の回覧板へのチラシ封入

どの広報媒体が採用されるのか事前に確認、主催者側の役目である原稿作成や素材提出を行います。

・当日の運営と施設側スタッフとの連携
当日は施設側の担当者と共同で運営を進めます。開催前の機材チェック(プロジェクターの映像の具合や音声の具合をチェック)します。また名簿チェックやアンケートの配布など受付対応の仕方の確認と上映会場への導線を確認します。

ステップ⑦報告と次の上映会への種まき

上映会が済んでもそれで満足して終わらせず次のステップに向けてのアクションを起こします。まずは義務化されている実施報告書を速やかに提出します。来場者数やその内訳(男女比や年齢層分布など)、またアンケートを取った場合は、その結果を記載します。公民館などの施設や行政側はこの報告書を実績として評価します。トラブルもなく住民の皆さんにも満足されれば、予算が有意義に使われたという評価につながります。二回目や三回目の上映会もスムーズに進むことになりますし、新しい企画を提案する際にも評価を得られます。

結び

リスクを負うことなく映画上映会を実現させる方法として、公民館などの行政施設との共催というアプローチを詳しく紹介いたしました。いかがでしたでしょうか。提案書1枚の作成とアポイントメントからあなたの映画の情熱が地域の文化活動として実を結ぶかもしれません。ぜひこの機会に実現にむけてアプローチしていただければと思います。弊社Bunkidoでは、パブリックドメインの映画に、日本語吹き替えや日本語字幕を付与し映画上映権を販売しています。ハリウッドの名作、ヨーロッパ映画の名作はほぼ網羅しています。また日本映画の名作もあります。またディズニーの長編映画や『トムとジェリー』などの子ども向けコンテンツも多数用意しております。お問い合わせは、フォームよりご連絡ください。

『道』(1954)