「米国映画の祭典」として毎年世界中から注目を集めるアカデミー賞は、世界で最も古い映画賞であり、最も権威の高い映画賞のひとつでもあります。なかでも、授与式の最後に発表されるアカデミー作品賞は、その年の最高傑作の映画が選ばれることから映画作品に与えられる最高の名誉といえるでしょう。
Bunkidoでは、1927年の第一回から1954年の第27回までのアカデミー作品賞受賞作の全ての作品の日本語吹替版および日本語字幕版をご用意しております。
アカデミー作品賞でハリウッド黄金期を一望しよう
アカデミー作品賞は、その年の映画界の顔と言っても良いでしょう。27本の映画は、まだテレビ媒体が猛威をふるい始めるまえの、ハリウッドの全盛期の作品で、一作一作が珠玉の名作です。映画には、クラーク・ゲーブル、グレタ・ガルボ、ハンフリー・ボガート、イングリッド・バーグマンなど綺羅星のスターたちの顔がありますし、フランク・キャプラ、ウィリアム・ワイラー、ビリー・ワイルダーなどの名匠の語り口を楽しむこともできます。
また受賞作の歴史をふりかえっていけば、サイレント映画からトーキーへ、モノクロ映画からカラー映画へと進化していった映画の表現方法が、どのように名作のなかで昇華していったかを確認することもできるでしょう。
第1回から第27回までの世界大戦を挟んだ27年は激動の時代でした。戦前の大恐慌とニューディールの時代から戦時中の緊張時代、そして戦後の繁栄と冷戦時代のなかと、揺れ動く米国社会の変遷のなかで、映画が何を描いてきたのかを見ることも興味深く、ハリウッドの映画を通じて米国社会の歴史を振り返ることにもつながります。
以下、第1回から第27回までの映画のリストになります。
第1回(1927/28年)
- 『つばさ(Wings)』(1927)
監督:ウィリアム・A・ウェルマン
主演:クララ・ボウ、チャールズ・“バディ”・ロジャース
※唯一のサイレント映画当時セックスシンボルの代表格であったクララ・ボウ主演作
第2回(1928/29年)
- 『ブロードウェイ・メロディ(The Broadway Melody)』(1929)
監督:ハリー・ボーモント
主演:チャールズ・キング、アニタ・ペイジ
第3回(1929/30年)
- 『西部戦線異状なし(All Quiet on the Western Front)』(1930)
監督:ルイス・マイルストン
主演:ルー・エアーズ、ルイス・ウォルハイム
第4回(1930/31年)
- 『シマロン(Cimarron)』(1931)
監督:ウェズリー・ラッグルズ
主演:リチャード・ディックス、アイリーン・ダン
第5回(1931/32年)
- 『グランド・ホテル(Grand Hotel)』(1932)
監督:エドマンド・グールディング
主演:グレタ・ガルボ、ジョン・バリモア映画史上初の群像ドラマ。グレタ・ガルボ主演作。
第6回(1932/33年)
- 『カヴァルケード(Cavalcade)』(1933)
監督:フランク・ロイド
主演:ダイアナ・ウィニヤード、クライヴ・ブルック
第7回(1934年)
- 『或る夜の出来事(It Happened One Night)』(1934)
監督:フランク・キャプラ
主演:クラーク・ゲーブル、クローデット・コルベールクラーク・ゲーブル主演のラブコメディ
第8回(1935年)
- 『戦艦バウンティ号の叛乱(Mutiny on the Bounty)』(1935)
監督:フランク・ロイド
主演:チャールズ・ロートン、クラーク・ゲーブル
第9回(1936年)
- 『巨星ジーグフェルド(The Great Ziegfeld)』(1936)
監督:ロバート・Z・レナード
主演:ウィリアム・パウエル、マーナ・ロイ
第10回(1937年)
- 『ゾラの生涯(The Life of Emile Zola)』(1937)
監督:ウィリアム・ディターレ
主演:ポール・ムニ、ジョセフ・シルドクラウト
第11回(1938年)
- 『我が家の楽園(You Can’t Take It with You)』(1938)
監督:フランク・キャプラ
主演:ジェームズ・ステュアート、ジーン・アーサー
第12回(1939年)
- 『風と共に去りぬ(Gone with the Wind)』(1939)
監督:ヴィクター・フレミング
主演:クラーク・ゲーブル、ヴィヴィアン・リー
※初のカラー映画の受賞作
第13回(1940年)
- 『レベッカ(Rebecca)』(1940)
監督:アルフレッド・ヒッチコック
主演:ローレンス・オリヴィエ、ジョーン・フォンテイン
第14回(1941年)
- 『わが谷は緑なりき(How Green Was My Valley)』(1941)
監督:ジョン・フォード
主演:ウォルター・ピジョン、モーリン・オハラ
第15回(1942年)
- 『ミニヴァー夫人(Mrs. Miniver)』(1942)
監督:ウィリアム・ワイラー
主演:グリア・ガースン、ウォルター・ピジョン
第16回(1943年)
- 『カサブランカ(Casablanca)』(1943)
監督:マイケル・カーティス
主演:ハンフリー・ボガート、イングリッド・バーグマン
第17回(1944年)
- 『我が道を往く(Going My Way)』(1944)
監督:レオ・マッケリー
主演:ビング・クロスビー、バリー・フィッツジェラルド
第18回(1945年)
- 『失われた週末(The Lost Weekend)』(1945)
監督:ビリー・ワイルダー
主演:レイ・ミランド、ジェーン・ワイマン
第19回(1946年)
- 『我等の生涯の最良の年(The Best Years of Our Lives)』(1946)
監督:ウィリアム・ワイラー
主演:フレデリック・マーチ、ダナ・アンドリュース
第20回(1947年)
- 『紳士協定(Gentleman’s Agreement)』(1947)
監督:エリア・カザン
主演:グレゴリー・ペック、ドロシー・マクガイア
第21回(1948年)
- 『ハムレット(Hamlet)』(1948)
監督:ローレンス・オリヴィエ
主演:ローレンス・オリヴィエ、ジーン・シモンズ
第22回(1949年)
- 『オール・ザ・キングスメン(All the King’s Men)』(1949)
監督:ロバート・ロッセン
主演:ブロデリック・クロフォード、ジョン・アイアランド
第23回(1950年)
- 『イヴの総て(All About Eve)』(1950)
監督:ジョセフ・L・マンキーウィッツ
主演:ベティ・デイヴィス、アン・バクスター中年期に差しかかかった大女優ベティ・デイヴィスの起死回生の主演作
第24回(1951年)
- 『巴里のアメリカ人(An American in Paris)』(1951)
監督:ヴィンセント・ミネリ
主演:ジーン・ケリー、レスリー・キャロン
第25回(1952年)
- 『地上最大のショウ(The Greatest Show on Earth)』(1952)
監督:セシル・B・デミル
主演:チャールトン・ヘストン、ベティ・ハットン
第26回(1953年)
- 『地上より永遠に(From Here to Eternity)』(1953)
監督:フレッド・ジンネマン
主演:バート・ランカスター、モンゴメリー・クリフト
第27回(1954年)
- 『波止場(On the Waterfront)』(1954)
監督:エリア・カザン
主演:マーロン・ブランド、エヴァ・マリー・セイントマーロン・ブランドの実力俳優としてのイメージを決定づけた傑作
上映会のご提案
Bunkidoでは、アカデミー賞作品賞の第1回受賞作から第27回受賞作まですべて網羅しています。ひとつひとつが珠玉の名作ですから安心してご鑑賞いただけます。映画ファンから高齢者にいたるまでおすすめできる映画です。第一回の受賞作で唯一のサイレント映画でもある『つばさ』をはじめスクリーンで観る機会の滅多にない作品が多いので希少な上映会となることでしょう。ぜひこの機会にアカデミー作品賞を振り返る上映会を企画してみてください。上映権の料金については、お問い合わせフォームよりご連絡ください。無理のない上映権料をご案内いたします。まずはお気軽にお問い合わせください。